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「地球との対話~世界をリードする地震研究の今と昔~」

東京大学基金寄附者特別セミナー 「地球との対話~世界をリードする地震研究の今と昔~」

本年度第3回目となる東京大学基金寄附者特別セミナーは、「地球との対話~世界をリードする地震研究の今と昔~」と題し、「東京大学地震研究所」にて10/3(土)と10/6(火)の2度に亘り開催し、両日とも応募定員30名の満員御礼となりました。

地震研究所は、関東大震災の2年後の1925年に設立され、80名を超える理工学分野の研究者(教員)が結集し、1)私たちが住む惑星地球で展開される、地震・火山活動や地球内部における諸現象の科学的解明と、2)これらの現象が引き起こす災害の軽減を目指し、総合的な研究・教育を進めています。

Eri2009_09 今回の講師は、東京大学地震研究所所長・地震研究所地震火山噴火予知研究センター教授の平田 直(ひらた なおし)先生と東京大学地震研究所アウトリーチ推進室 助教の大木 聖子 (おおき さとこ)先生です。

平田先生は地震調査研究推進本部政策委員会委員、地震防災対策強化地域判定会委員などの政府委員も兼務され、日本における地震研究の第一人者として活躍されています。

Eri2009_01大木先生が所属するアウトリーチ推進室では、得られた研究成果を 広く社会に還元することミッションをとし、マスコミ対応も含めた広報、自治体・国への研究 情報発信、さらには教育普及・啓発活動への働きかけを行っています。大木先生ご自身は、読売新聞「顔」、朝日新聞「探究人」、TBSラジオ「Gaku- shock」などメディアに登場されており、2009年9月29日から連続して太平洋諸国を襲ったサモア、スマトラ沖地震では、テレビやラジオに

数多く出 演され取材に対応されました。また、全国の小・中学校に出前授業に行かれ、子供たちに地震の理解を深める啓蒙活動も行っています。

Eri2009_06 「首都直下に起こる地震の姿に迫る」と題した平田先生の講演では、世界でも関東は地震の多い場所であることを、主な海溝型地震の評価、日本周辺のプレート の構造を使って説明し、関東直下で起きた大地震を踏まえて首都直下地震の姿(震源域、発生時期、揺れの強さ)に迫りました。そして南関東で発生するM(マ グニチュード)7程度の地震は今後30年以内の発生確率は70%程度と予測し、首都直下地震は緊迫性が高く、被害が甚大であるため、その全体像を解明する ことが、地震による被害の大幅な軽減につながると強調されました。現在進行中のプロジェクトMeSO-net(首都地震観測網)では、平成22年までに 400観測点を新設することになっており、観測点が増えれば強震動予測計算をより正確に行うことができるようになります。観測点である地震計の設置は東京 都内にある小中学校にその設置場所を呼びかけており、子供達にも併せて地震に関する啓蒙教育を行うことも当プロジェクトの活動の一環です。関東は、地震の 多い地域で、今後も大きな地震がやってくるので、自分の住んでいる地域の揺れの特徴を理解して備える必要があると、締めくくられました。

Eri2009_07 「大地の躍動を見る」と題しました大木先生の講演はサモア・スマトラ沖地震などを例に、新聞やテレビなどの報道からさらに一歩科学的に踏み込んで、プレー トは現在も動いていて、その境界で地震が発生しているいうプレートテクトニクス、マグニチュードの算出の仕方や、その値が1違うと地震のエネルギー値は約 30倍、2違うと約1000倍になるという解説がありました。その上で、スクリーンに映し出された四川地震と宮城内陸地震の断層の大きさを日本地図上に並 べた資料は、誰もが直感的にマグニチュードの大きさの違いを理解することができるものでした。

「『地震国では、備えた者勝ち』、予知ができてもできなくても「備える」ことが必要で、参加者の皆さまにできるだけ多くの人に本日の内容を伝えて欲しい」と大木先生。今すぐできることはなんだろうか、と考えさせられる内容でした。

講演後は、実際の研究が行われている地震研究所の一部をご紹介するラボツアーです。100年以上前に使われていた地震計を地震計博物館や1855年に描か れた「鯰絵」も特別公開しました。また、最新の地震計測については海底地震計、ケーブル式海底地震計を前に測定方法を体感していただきました。

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「天災は忘れた頃に来る」これは地震研究所設立者である寺田寅彦先生の言葉です。地震国日本に住んでいる以上、地震への理解、防災対策を高めなくてはな りません。地震研究所ではアウトリーチ推進室を設置し、研究だけでなく、広報・啓蒙活動を通じた情報発信と、社会からの地震・火山研究への要望を的確に把 握し、研究者や研究者集団にフィードバックしております。東京大学基金では、このような地震研究所の活動への支援として、ご寄附をお願いしております。ご 関心のある方は是非東京大学基金事務局までご連絡いただければと思います。

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(参加者全員で記念撮影)

今回のセミナーは2005年度、2006年度の貢献会員様にご案内いたしました。2007年度、2008年度の貢献会員様には近々に小石川植物園の特別セミナーをご案内する予定でおります。沢山の方からのご応募を心よりお待ち申し上げます。

お問い合わせ先:東京大学基金事務局
〒113-8654 東京都文京区本郷7-3-1
Tel.03-5841-1217
(9:00~17:00 土日祝除く)
Fax.03-5841-1219

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