東大医科研GCOE「疾患医科学ミニシンポジウムシリーズ」 第3回『HTLV-1と疾患〜成人T細胞白血病(ATL)とHTLV-1関連脊髄症(HAM)の病態解明の進歩と治療の現状〜』
開催日時: 2011年5月20日 17:30-20:30
開催場所: 医科学研究所 1号館 講堂
講 師:
•渡邉 俊樹 東京大学新領域創成科学研究科/内丸 薫 東京大学医科学研究所附属病院血液内科 (イントロダクション)
•濱口 功 国立感染症研究所部長 (マウスATLモデルとATL幹細胞)
•瀬戸 加大 愛知県がんセンター部長 (ATLのゲノム異常)
•山岸 誠 東京大学新領域創成科学研究科特任研究員(ATLにおけるpolycomb-miRNA-NF-B経路)
•堀江 良一 北里大学血液内科准教授 (NF-B阻害薬DHMEQによるATLの治療と発症予防の検討)
•塚崎 邦弘 長崎大学原研准教授 (ATL治療の現状)
•山野 嘉久 聖マリアンナ医大難病治療研究センター准教授 (HAMの免疫病態)
司会・質疑応答 (ファシリテーター 内丸 薫・渡邉 俊樹)
参考URL:http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/events/gakuyukai/archive/post_311.php
東京大学グローバルCOEプログラム「ゲノム情報に基づく先端医療の教育研究拠点」(以下 医科研GCOE)では、 先端医療開発を目指した優れた研究拠点の創造と同時に、グローバルな医療課題に取り組む広い視野を持った「人財」を育成する事を、ミッションの2つの柱としています。
医科学研究所に学ぶ約300名の大学院生の多くは医師ではなく(非MD院生)、彼らにとっての学部時代のライフサイエンス教育と、専門的あるいは先進的な内容になりがちな大学院における医療・医科学の教育課程との間にギャップが生じる可能性が指摘されています。欧米でもいわゆるTranslational Researchや領域を超えた医学生物学研究に関わる非MD(医師)の学生・若手研究者に対するヒトの疾患の基礎知識の教育の重要性が強調され、それを目的とした教育プログラムの開発が行われています。また、MDや医学研究者であっても、医科学における極度の専門化の進展から、自分の専門以外の疾患についても最新の知見や基礎から応用・臨床までの先端的知識を持ち続けることは困難であるのが正直なところです。
これらの課題の解決と更に領域を超えた研究者の協働を促進する目的で、医科研GCOEでは、昨年度秋から「疾患医科学セミナーシリーズ」を開始することといたしました。
具体的には、一回に一つの疾患にフォーカスして、基礎医学から応用、診断・治療、場合によっては予防・公衆衛生などの数人の専門家を集め、それぞれの方から、「非MD院生や専門外の医師・医療スタッフ・研究者にも理解できるように」それぞれの課題の最新のレビューをして頂きます。また、ファシリテーターをおいた質疑やパネルディスカッションでは、フロアとの間・専門家間の討議から、将来の研究の方向性が見えてくるようなことも期待されます。
今回のシリーズ第3回目は、東京大学新領域創成科学研究科メディカルゲノム専攻教授の渡辺俊樹教授と東京大学医科学研究所附属病院血液腫瘍内科の内丸薫准教授を世話人ならびにファシリテーターとし、近年発症メカニズムの解明が進みつつあり、新規治療の開発も積極的に進められつつある一方で、九州の風土病という見かたから全国レベルでの対応へと国の対応が大きく転換したHTLV-1感染症によりおこる二つの疾患-成人T細胞白血病白血病(ATL)とHTLV-1関連脊髄症(HAM)にフォーカスを当てたミニシンポジウムを開催します。両疾患の発症メカニズムから治療の現状、新規治療開発まで、若手研究者から第一人者まで多彩な講師陣による企画を立てました。
ある疾患の研究の結果や経験が他の疾患の研究に多大な影響を与えると言うことは医科学領域では今までもしばしば起こってきた事でありますので、自分の専門分野に「とじこもり」をせず、是非リフレッシュのためにもこのセミナーの「場」にお越し下さることをお願い致します。
医科学研究所で学び・働く、すべての学生・医師・研究者を始め、このセミナーに興味を持たれる学内・学外のたくさんの多様な方々の参加を歓迎致します。
( 文責:ファシリテーター 内丸・渡邉 )




